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このページには日常よく見かける症状を集めました.また左側の項目もご参考になさってください.こうした症状が見られた場合にはどのような検査が必要かということにも言及してはいますが,問診,視診,触診,聴診などが診断のために最も重要であることは言うまでもありません.
せき,のど,はな
熱が出る
かゆい,発疹が出た
腰が痛い,肩がこる
おなかが痛い,おなかが重い
目が回る,ふらつく
胸が苦しい,痛い
手足がしびれる
眠れない
からだがだるい
頭が痛い
動悸がする
吐き気,食欲がない,なぜかやせた
尿が近い,出にくい,もれる
手足がむくむ
リンパ節が触れる


せき,のど,はな

診断のポイント

咳は会話に支障をきたし正常な睡眠を妨げ,不快感を招く.健常人の急性咳症候群のほとんどはウイルス性の呼吸器感染が原因である.呼吸困難感を伴う場合はより重い状態を指していることがあるので,低酸素血症,気道の閉塞性疾患,実質性病変を考える必要がある.

ウイルス性鼻炎(いわゆる感冒)
数限りないとも言えるウイルス(ライノウイルス,アデノウイルスなど)が存在するために一生を通じて風邪にかかる可能性がある.頭痛,鼻づまり,鼻水(水っぽい鼻汁),くしゃみ,全身倦怠感をともなうのどのいがらっぽさはウイルス感染症に典型的な症状である.鼻を診察すると通常粘膜が発赤し浮腫状になっている.
かぜウイルスにきく特効薬は存在せず,もっぱら症状を緩和させる治療を行う.鼻づまりを軽くする点鼻薬は即効性があり,使いたくなるが長期間使用するとリバウンド性の鼻づまりを起こし前より悪くなることがある(薬物性鼻炎という).

咽頭炎および扁桃炎
咽頭炎および扁桃炎はプライマリケアの10%を占め,外来での抗生物質の使用に関して議論が続けられている.またもう一つの主要な関心事はA群β溶血性連鎖球菌(GABAS)の鑑別である.なぜならこれは罹患後に,リウマチ熱や糸球体腎炎などの合併症を来すことがあるためである.

よくある疾患
A群β溶連菌感染症,気管支喘息,胃食道逆流症,副鼻腔炎,伝染性単核球症,ACE阻害剤による咳嗽,うつ病,アレルギー性鼻炎,後鼻漏

症状の持続時間に注意(ウイルス性上気道炎であれば症状は1週間以内に消失,25%は2週間後も症状あり)
喫煙歴,アレルギー性疾患,体重減少,血痰,胸や
け,検診を受けているかを確認
38.5度以上の発熱(肺炎,溶連菌感染,インフルエンザ)
扁桃周囲の強い発赤,腫脹,偽膜,滲出(細菌感染,伝単,アデノウイルス)
咽頭痛,咽頭水泡(手足口病,ヘルパンギーナ)
乾性咳嗽,流涙,眼脂(麻疹,コプリック班に注意)
甲状腺と頚部リンパ節

それぞれの疾患の特徴
1) インフルエンザ 突然の高熱.待合室で座って待っていられず横になってしまうほど症状が強い
2) 急性副鼻腔炎 ウイルス性上気道炎に伴う副鼻腔の炎症.片側性の上顎の疼痛,腫脹,下をむくと悪化する頭痛,歯痛,鼻汁,鼻閉の症状が特徴である.
3) 急性咽頭炎 原因の50〜80%がウイルス性である.後頚部リンパ節が腫脹している場合は伝染性単核球症の可能性が高い.
4) 急性気管支炎 著明な咳嗽が続くが肺実質に所見がないものをいう.咳嗽を主訴とする患者のうち70%が急性気管支炎,6%が喘息,5%が肺炎である.
5) 慢性経過(発症後3週間以降)の場合 鼻汁鼻閉感が3週間以上続いているものはアレルギー性鼻炎,慢性副鼻腔炎を考える.鼻汁は透明で眼症状を伴うこともある.慢性咳嗽には胸部レントゲンを行う.慢性咳嗽の原因として頻度の高いものは,胃食道逆流(38〜87%),後鼻漏(10〜40%),喘息(14〜43%).頻度は少ないものの肺癌,甲状腺癌,肺結核などの疾患を見逃さないこと.

急性上気道炎の5〜15%を占めるA群β溶連菌(GABHS)による咽頭炎では抗生剤により症状が緩和される.GABHSは1)38.5度以上の発熱,2)滲出性扁桃炎,3)疼痛を伴う前頚部リンパ節腫脹,4)咳嗽がないのスコアにより診断する.

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熱が出る
1) 緊急性の高い疾患
敗血症,化膿性髄膜炎,脳炎,急性感染性心内膜炎,外科的処置が必要な感染症(急性化膿性閉塞性胆管炎,尿路閉塞を伴う腎盂腎炎)
2) 見逃せない疾患
髄膜炎,亜急性感染性心内膜炎,甲状腺疾患,うつ病,妊娠,膠原病
3) よくある疾患
感冒,上気道炎,肺炎,腎盂腎炎,化膿性扁桃炎,伝染性単核球症

発熱から考えるべき疾患の特徴
肺炎:37.8度以上の発熱,100/分以上の頻脈,ラ音,呼吸音の減弱,喘息が存在しない,吸気で増悪する胸痛
副鼻腔炎:鼻水止め(末梢血管収縮薬)無効,上顎の歯痛,膿性鼻汁の病歴,副鼻腔の透光性低下(眼窩下縁にライトを当てる)
腎盂腎炎:高熱に尿路症状を伴う場合は前立腺炎も考える
髄膜炎:
感染性心内膜炎:発熱(84〜100%),全身倦怠感(79%),心雑音(67〜90%),赤沈亢進(67〜96%),CRP(99%),超音波検査
伝染性単核球症:発熱,リンパ節腫脹,脾腫,口蓋の点状出血により診断する.
初診時最高体温38度以下,眼周囲の浮腫,発症から来院までが15日以上,初診時体温37度以下.であれば伝単が強く疑われる.
化膿性扁桃炎:
デング熱:フラビウイルス科のデングウイルスによって引き起こされる急性感染症である.感染は熱帯シマカを介し,人から人への感染はない.デング熱(DF)とデング出血熱(DHF)に分類される.DHFはデング熱の既往のあるものが別の型のデングウイルスに再感染した場合に起こる.東南アジア,インド

小児の発熱

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かゆい,発疹が出た
皮疹の有無,発熱の有無,かゆみの程度,痛みの程度から分類する.
1) 発熱を伴う発疹
2) 自覚症状(痛み,かゆみ)のない発疹
3) かゆみの強い発疹
4) 皮膚掻痒症(発疹のないかゆみ)
5) 痛みの強い発疹

外来でよく見かける
皮膚掻痒症(皮脂欠乏性皮膚炎を含む),蕁麻疹,アトピー性皮膚炎,接触皮膚炎,虫刺傷,ウイルス性発疹症,白癬症,カンジダ症,汗疹,異汗性湿疹,丹毒,蜂窩織炎

診察のポイント
1) 最も特徴的な個疹をさがす
漿液性丘疹→水疱となれば,水痘,帯状疱疹,単純疱疹などウイルス性水疱,汗疹やストロフルスなどを鑑別する.より大きな水疱であれば,伝染性膿痂疹,SSSS,TEN,EEM(Erythema exdative multiforme),類天疱瘡などを疑う.
2) 分布を把握し病態を類推する
全身性,四肢など左右対称性,特定の部位(間擦部,脂漏部,露出部,露光部,装飾品,おむつ接触部など),限局性
3) 辺縁の性状を読む
病変の辺縁には個診の特徴が表れやすい.KOH法にも適している.
4) 触れてみる
はっきりと浸潤を触れるほど,炎症細胞の反応が強く病変の消退には時間がかかる.圧痛の有無も診る.
5) 真菌,疥癬を否定できるか.疑えばKOH法.
6) 全身皮膚をチェック.リンパ節腫大がないか.
発熱,感染症,皮膚悪性腫瘍,デルマドロームなどを疑ったら綿密に行うこと.

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腰が痛い,肩がこる
1) 緊急性の高い疾患
進行する下肢麻痺,直腸膀胱障害を伴う脊髄障害
2) 見逃せない疾患
転移性脊椎腫瘍,Pancoast腫瘍,骨髄腫,上下肢の麻痺,神経症状を伴う場合,化膿性脊椎炎,脊椎カリエスなど,線維筋痛症,脊椎圧迫骨折後の遅発性神経麻痺,変性腰部脊柱管狭窄,脊椎すべり症
3) よくある疾患
筋肉痛,脊椎変性による痛み,骨粗鬆症,圧迫骨折,ASO,心身症関連,頸肩腕症候群

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お腹が痛い,お腹が重い
おなかのどこが,どのくらい,いつから痛いのかによって,急いで治療が必要かどうかを判断します.急激に起こる強い痛みは,胆石発作,尿路結石発作などの「石」の痛みが多く,その他に急性虫垂炎,急性膵炎,急性胃炎などがあります.一般的に腹痛を原因として病院を受診する頻度は高いのですが,そのうち胃腸炎が7%ほどを占め内服薬ですみやかに軽快します.腹痛で受診した人のうち緊急手術が必要なことは決して多くはありません(施設によります).腹痛を伴う成人に必要な検査を行っても原因不明とされることが40%ほどとされています.

上腹部痛
■ Dyspepsia(消化性潰瘍逆流性食道炎(GERD),悪性疾患,その他)
過敏性腸症候群
■ 胆石発作
■ 虚血性心疾患
■ 呼吸器疾患
■ Fitz-Hugh-Curtis症候群
下腹部痛
■ 心理社会的要因が強い下腹部痛(過敏性腸症候群,うつ病,虐待被害)
■ 婦人科疾患(子宮内膜症,子宮筋腫,骨盤内感染症)
■ 悪性疾患
■ 炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎,Crohn病)

婦人科系の腹痛も良く見られます

子宮内膜増殖症(Endometrial Hyperplasia)
子宮内膜増殖症は黄体ホルモンに拮抗されないエストロゲン刺激の状態で発生する.若年者の無排卵症,更年期や閉経後であっても,肥満などでアロマターゼ活性が亢進しているものに発生しやすい.内膜増殖症は嚢胞性腺,腺腫性,異型増殖症の3つに分類される.
子宮内膜増殖症は内膜眼の前駆症である.1年以上追跡した結果では嚢胞性腺(2.5%),腺腫性(3.7%),異型増殖症(25%)が内膜癌に進展した.また60%で自然消退した.
卵管疾患(卵管炎,卵管癌)
卵管炎の多くは病原菌が膣子宮を経由して卵管に至る上口性感染である.腟内異物,IUD,婦人科術後,STDなどが主な原因である.臨床症状は下腹痛,発熱,帯下増加など.

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目が回る,ふらつく
突然起こるめまいは非常な不安感を伴います.このままどうかなってしまうんだろうかという不安と同時に,よく吐き気がおこりたっていられず倒れてしまいます.めまいをみたときは,まず重要な臓器,すなわち頭と心臓に原因があるのかどうかを確認する必要があります.耳の症状を伴えば耳鼻科的な病気が原因であることが多く,耳の症状がなければ,薬剤その他が原因であることが多いと考えられます.

1) 緊急性の高い疾患
脳血管障害,大動脈弁狭窄(心雑音),消化管出血,血糖値
2) 見逃せない疾患
脳腫瘍,第VIII神経鞘腫,後頭蓋腫瘍,突発性難聴,薬剤性
3) よくある疾患
良性発作性頭位めまい,前庭神経炎,感覚障害(糖尿病,白内障,頚椎症),精神的問題(不安神経症,うつ,精神病),神経疾患(多発性硬化症,脊髄小脳変性症,アルコール性小脳失調),神経血管圧迫症候群

ポイント
回転型であれば抹消性あるいは中枢性の前庭機能障害である.
失神型であれば血圧低下などの脳循環不全であり,神経系より循環系である.
動揺型であれば平衡機能や運動系(小脳,錐対外路)の障害である.
脱力感,倦怠感を伴う場合は精神病,うつ病,不安神経症などが多い.
高齢者では脳底動脈循環不全によるめまいを経験することがある.

診断と治療
前庭神経炎:回転性めまい+方向固定性眼振+閉眼足踏み検査で偏倚.前庭神経炎の激しいめまいは1〜2日以内であるが,1週間くらいは体位あるいは頭位のめまい感が続くことがある.治療はピレチア,プリンペラン,メリスロン.
メニエール病:回転型めまい+耳鳴・難聴+方向固定性眼振.内リンパ水腫に対しては減塩食,利尿剤(イソバイド).耳鼻科にコンサルトする.
良性発作性頭位めまい:病歴+Dix-Hallpikeの頭位変換テスト陽性.一般に予後良好で数週間から数カ月で自然軽快する.Eply法あるいはブラントダルフ法を試してみる価値はある.
心因性めまい:器質的な疾患でないことを丁寧に説明する.
眼振がない場合は,代謝性障害,複数の感覚障害,精神疾患の鑑別を行う.

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胸が苦しい,痛い
チアノーゼの有無,上気道閉塞症状の有無,呼吸数,呼吸パターン,胸郭の動きの異常の有無をまずチェックする.
1) 緊急性の高い疾患
心筋梗塞,不安定狭心症,胸部大動脈瘤,肺梗塞,上気道閉塞,緊張性気胸,心不全,急性呼吸不全
2) 見逃せない疾患
肺癌,間質性肺炎,肺結核後遺症
3) よくある疾患
気管支喘息,COPD,肋骨損傷,帯状疱疹,過換気症候群,うつ,不安神経症

診察のポイント
急性と慢性に分類.突然おこって持続しているのか,発作性・反復性かを区別.慢性呼吸不全では高炭酸ガス血症の症状(起床時の頭痛,倦怠感,意識障害,日中の眠気)に注意する.
胸痛を伴う呼吸困難:胸膜痛(鋭くさすような痛み,深呼吸や咳嗽で増強する)
四肢:チアノーゼ,バチ指,浮腫
職業歴,ペットの有無(過敏性肺臓炎,オウム病),薬剤(自覚症状のない軽度の気管支喘息例にアスピリン,β遮断薬が投与されて症状が顕在化することがある.)
診断のポイント
気管支喘息:wheezeを聴取する.若年者に多いアトピー性喘息については抹消血好酸球数の増加,血中IgEおよびRASTスコアの高値を示す.
COPD:喫煙歴のある60歳以上の男性に多い.慢性進行性の労作時息切れ
間質性肺炎:慢性の労作時呼吸困難.吸気時終末のfine cracleを両肺底部に聴取する.呼吸困難は軽度でもSpO2の低下を伴う.

心疾患

急性心筋梗塞,不安定狭心症,安静狭心症,異型狭心症,労作性狭心症,急性心内膜炎,急性心筋炎,急性心膜炎,心筋症,心不全,頻拍性不整脈,大動脈弁弁膜症,僧帽弁逸脱症候群,心臓腫瘍,心タンポナーデ,心臓神経症,神経循環無力症

大動脈疾患 大動脈瘤,解離性大動脈瘤,大動脈炎症候群
胸膜疾患 肺血栓,塞栓症,肺高血圧症,自然気胸,急性胸膜炎,気管支炎,急性肺炎,肺癌,胸膜腫瘍,胸膜癒着,肺化膿症,間質性肺炎,過換気症候群
縦隔疾患 縦隔炎,縦隔気腫,縦隔腫瘍,上大静脈症候群
胸壁疾患 帯状疱疹,肋間神経痛,肋骨骨折,胸壁腫瘍,外傷,Mondor病,Tieze病,乳腺炎,乳腺症,乳癌
背部疾患 筋肉痛,神経痛,脊椎カリエス,脊椎炎,脊椎腫瘍,圧迫骨折,骨髄炎,骨膜炎,骨粗鬆症
横隔膜疾患 横隔膜下腫瘍,横隔膜腫瘍,横隔膜ヘルニア
消化器疾患 逆流性消導炎,食道癌,食道裂孔ヘルニア,胆石症,胆道感染症,胆道腫瘍,肝膿瘍,肝癌,胃十二指腸潰瘍,胃癌,急性膵炎,膵癌

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手足がしびれる
1) 緊急性の高い疾患
急性動脈閉塞,亜急性脊髄圧迫,ギランバレー症候群
2) 見逃せない疾患
脳血管障害,虚偽性障害,詐病
3) よくある疾患
頚椎症,椎間板ヘルニア,手根管症候群,糖尿病性神経症,閉塞性動脈硬化症,身体表現性障害

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眠れない
1) 緊急性の高い疾患
特に希死念慮の強いうつ病
2) 見逃せない疾患
睡眠時無呼吸症候群, 内科的疾患,希死念慮の強いうつ病, Restless legs syndrome, periodic limb movements
3) よくある疾患
急性不眠,原発性不眠,精神疾患(不安,抑うつ),薬物

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身体がだるい
倦怠感は生理的疲労,器質的疾患,精神疾患,その他に分類できる.
1) 緊急性の高い疾患
心,肺,腎,肝臓などの急性不全,敗血症
2) 見逃せない疾患
感染症(結核,心内膜炎,HIV,急性肝炎),悪性腫瘍,希死念慮のあるうつ病,高カルシウム血症
3) よくある疾患
うつ病,不安障害,薬剤,アルコール依存症,内分泌疾患(糖尿病,甲状腺),貧血,感染症(ウイルス性),心肺疾患

器質的疾患と精神疾患の病歴の違い:精神疾患は慢性的(3〜4か月)で,ストレスと関連が強く,朝に症状が強く(睡眠,休息で軽快しない)日によって症状が変化する.器質的疾患は症状出現4週間以内で徐々に増悪するのが特徴である.
環境の変化
薬剤によるもの(抗うつ剤,睡眠薬,抗不安薬,抗圧薬,抗ヒスタミン薬)

トピックス
慢性疲労症候群:6か月以上続く疲労に加え,咽頭痛,筋肉痛,頭痛,関節痛,集中力・記憶力の障害,微熱等を伴う.20〜40歳代の女性に多い.
■ 線維筋痛症:身体のさまざまな部位に慢性の疼痛(3か月以上)と筋肉のこわばり自覚し,多数の圧痛を認める.倦怠感,しびれ,レイノー症状,不眠,うつ状態を伴うことがある.
■ 化学物質過敏症:きわめて微量の化学物質に接触するだけで不定愁訴や神経症状を訴える疾患.

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頭が痛い
1)緊急性の高い疾患
脳,脳膜疾患,くも膜下出血,髄膜炎,脳内出血,脳梗塞,脳腫瘍,慢性硬膜下血腫
2)見逃せない疾患
副鼻腔炎,歯科疾患,頚部疾患,心因性,薬剤性
3)よくある疾患
緊張性頭痛,片頭痛

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動悸がする
1) 緊急性の高い疾患
心室頻拍,重度の心不全,重度の貧血,低血糖
2) 見逃せない疾患
発作性上室性頻拍,心房細動,器質的心疾患,二次性高血圧,甲状腺,電解質異常
3) よくある疾患
期外収縮,不安神経症

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吐き気,食欲がない,なぜかやせた
1) 緊急性の高い疾患
くも膜下出血,髄膜炎
2) 見逃せない疾患
癌,脳腫瘍,つわり,うつ,慢性感染症
3) よくある疾患
甲状腺,糖尿病,口腔内病変,薬剤性

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尿が近い,出にくい,もれる
1) 緊急性の高い疾患
急性腎不全,尿閉,脊髄圧迫
2) 見逃せない疾患
前立腺癌,膀胱癌,急性前立腺炎,尿道炎,多尿,残尿,尿路感染症
3) よくある疾患
前立腺肥大神経因性膀胱,膀胱炎,慢性前立腺炎

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手足がむくむ
1) 緊急性の高い疾患
心不全,急性深部静脈血栓症,血管炎,急性腎炎
2) 見逃せない疾患
薬剤性,深部静脈血栓,脚気(beriberi,ビタミンB1欠乏)
3) よくある疾患
心不全,ネフローゼ,甲状腺疾患,薬剤性,関節炎,リンパ浮腫

診察のポイント
全身性か限局性か
経静脈が張っているか(心臓由来,心不全,収縮性心外膜炎)
肝腫大があるか(肝臓由来,心臓由来)
non pitting edema(甲状腺疾患,リンパ浮腫)

検査
採血,採尿(低タンパク,蛋白尿,血尿)
胸部X線,ECG,心エコー
D-dimer, TAT,ドップラー超音波(深部静脈血栓)
甲状腺ホルモン
ビタミンB1
薬剤性(NSAID,βブロッカー,Ca拮抗剤)
炎症性疾患
慢性関節リウマチに伴うもの.ベーカー嚢腫,乾せん性関節炎,偽痛風,RS3PE症候群
パルボウイルス感染(小児の伝染性紅班をおこすウイルス.血球減少,低補体,抗核抗体,抗DNA抗体が一過性に出現するため膠原病と誤診される.ヒトパルボウイルスB19IgM抗体の上昇を確認すると確定診断となる)
クインケ浮腫(眼瞼,口唇の浮腫性の腫脹)
好酸球増多を伴う浮腫(Gleich症候群)
深部静脈血栓(Homanas徴候ム足を背屈させ腓腹部に把握痛を認める)

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リンパ節が触れる
1) 緊急性の高い疾患
急速に増大する悪性リンパ腫,化膿性感染(ブドウ球菌などの膿瘍形成)
2) 見逃せない疾患
悪性腫瘍(悪性リンパ腫白血病,マクログロブリン血症,転移),細菌性感染(A群溶血性連鎖球菌性咽頭炎,猫ひっかき病,結核,梅毒),トキソプラズマ症,ヒストプラズマ症,ツツガ虫,膠原病(SLE,慢性関節リウマチ,皮膚筋炎),薬剤,サルコイドーシス,川崎病,壊死性リンパ節炎,内分泌疾患(甲状腺機能亢進症,アジソン病),脂質代謝異常(Gaucher d. Niemann-Pick d.)
3) よくある疾患
局所の感染(上気道炎,耳鼻科疾患,う歯,外傷など),ウイルス感染(伝染性単核球症,麻疹,風疹,流行性耳下腺炎)

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参考文献(抜粋)

  1. カレントメディカル診断と治療2003
  2. 総合外来初診の心得21か条
  3. 実践診断指針
  4. こどもを上手に見るためのルール20
  5. 外来小児科 初診の心得21か条
  6. EBMのための内科疾患データファイル